映画「独裁者と小さな孫」
スカパー、イマジカBSにて鑑賞。
監督:脚本:モフセン マフマルバフ
2014年 ジョージア イギリス フランス ドイツ合作
ストーリーの舞台の国名も俳優が演じる役名も伏せられた架空の独裁国家の独裁者(ミシャ ゴミアシュヴィリ)が、突然巻き起こったクーデターで失脚し、命を狙われれ彼の幼い孫(ダチ オルヴェラシュヴィリ)との逃避行を描いた作品。
旅芸人に変装した2人が逃亡先の田舎で見た国民達の貧しさと
彼等を追う国に反旗を翻した革命軍も元は国に仕えて国民を抑圧していた。
革命中も国民から財産を没収したり、女性をレイプしたりと全くやってる事が最低で、実際に歴史上で起きた革命もかなり血が流れ続けたわけで。
この独裁者と孫が旅芸人に変装して逃げている先で、2人が出会う人々が家族や本人が政府に投獄され拷問されたり、家族が粛清されたとゆう経験を話し、独裁者に対して怒りと憎しみの言葉を吐く。
すぐ目の前に本人や家族を迫害した加害者本人がいるのも知らず(-_-;)
この映画の主人公である独裁者だった老人は国民に対してそれだけの悪行を犯したのだから、命を狙われても憎まれても自業自得だと思う。
でも、この独裁者の孫役の子役の男の子が可愛くて見ていてこれまた複雑な気持ちになってしまった。
悪いのは爺さん本人であって、まだ子供である孫には罪はないし、爺さんの巻き添えになっちゃうのは可哀想だなぁと(><)
でも、まだ子供のうちだから可愛いけど、これがこの子が大人になったら北の刈り上げみたいな性格になってしまうのかなぁと
失脚してなかったらあり得るかもね
ラストで投獄先から解放された政治犯の男が
「もう憎しみの連鎖は終わりにしよう!」と怒り狂い復讐を叫ぶ人々の前で訴えるこのセリフは監督が世に訴えたいメッセージだと感じた。